下痢について

形のない軟便や液状の水様便が出る状態のことです。腸には1日9リットルの水分が送り込まれていますが、便として排出される水分は1%程度であり、残りの99%は吸収されています。便の水分量は、正常な場合が60～70%、軟便が80～90%、水様便が90%以上とされています。

下痢の原因

暴飲暴食、刺激が強い香辛料の過剰摂取など、日常的な原因によって起こることも多いのですが、感染やストレス、様々な大腸疾患でも症状として下痢を起こすことがあります。

下痢を起こす主な疾患

• 過敏性腸症候群
• 感染性腸炎
• 潰瘍性大腸炎
• クローン病
• 虚血性腸炎
• 薬剤性腸炎
• 大腸がんなど

下痢の検査方法

潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患をはじめとする大腸疾患が疑われる場合には、大腸カメラ検査を行って特有の病変がないかを確認し、場合により組織を採取して病理検査を行います。当院では、専門医が最新鋭の内視鏡システムを使って精緻な大腸カメラ検査を行っています。鎮静剤を使ってうとうとしてリラックスした状態で検査を受けていただけますので、大腸カメラ検査に苦手意識がある方もお気軽にご相談ください。

下痢の治療方法

脱水症状がひどいようであれば点滴を行います。疾患によって生じている下痢の場合は、疾患の治療を行います。暴飲暴食などによる一過性の下痢では、水分をしっかり補給する、消化しやすく腸に負担が少ないものを控えめに食べる、足腰を冷やさないことが重要です。
急性の下痢症状を改善するには、具のない薄い味噌汁、おかゆ、よく煮た野菜、豆腐、りんご・バナナなど、柔らかく刺激の少ないものを摂取しましょう。