大腸カメラ
大腸カメラ
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、肛門から内視鏡を挿入し、直腸から盲腸までの全大腸(一部小腸)を観察します。炎症、大腸ポリープ、大腸がんの有無などを診断することができます。検査の際には必要に応じて、大腸ポリープを切除したり、組織の一部を採取(生検)したりします。
大腸がんのほとんどは良性の大腸ポリープから発生します。そのため、良性のポリープの時点で切除することが大腸がんの予防につながります。また、大腸がんはかなり進行しないと自覚症状が現れにくいという特徴があるため、早期発見のためには症状のない段階から定期的に大腸カメラを受けることが有効です。
当院では大腸内視鏡検査に対する「つらい」「苦しい」「痛い」「恥ずかしい」というイメージや検査に対する不安を解消できるような環境をめざし、1人でも多くの方に定期的に大腸内視鏡検査を受けていただき、地域の方々の大腸疾患の早期発見と治療に貢献したいと考えています。健康診断で便潜血反応陽性になった方、あるいは日ごろから便や腸などに不安がある方は、お気軽にご相談ください。
大腸は複雑に走行しており、1m程度奥まで内視鏡スコープを挿入しないといけません。人それぞれ走行や長さ、腸の硬さは違います。挿入法以外に、治療手技も経験と熟練が必要です。当院では日本消化器内視鏡学会専門医である院長が検査を担当し、経験と技術力によって、患者様に負担の少ない検査・治療を心がけています。
大腸内視鏡検査は技術(手技)の差が出やすい検査といえます。内視鏡挿入時に、無理に押したりすると、腸管が引っぱられることで周辺の神経が刺激を受け、痛みが生じます。当院では、腸管にとってストレスが少ない、無送気軸保持短縮法にて検査を行っています。これにより検査時の苦痛を最小限に抑えることが期待できます。
大腸内視鏡検査では、通常、ペタンとした状態にある大腸内を、病変の見落としがないように空気を送りいっぱいに広げて隅々まで観察します。その際の空気がお腹の張り感や痛み、吐き気などの原因になることがあります。いつまでも腸内に空気が残ってしまい検査後にそうした症状が現れることもあります。
当院では、このような検査後のお腹の張りによる苦痛を軽減するため、空気に比べて腸管内で速やかに吸収される炭酸ガスを用いて検査を行っています。これにより検査後の苦痛を大幅に軽減することが可能となります。
※炭酸ガスは体内に吸収されても身体に害を及ぼすものではありません。
検査中に大腸がんのもととなるポリープを発見した場合、精度の高い診断を行いながら必要に応じてその場で切除します。
大腸ポリープを検査時にその場で切除することで、何度も下剤を飲んだり、検査を受けたりする必要がなくなり、患者様の負担も軽減します。
ポリープ切除は、コールド・スネア・ポリペクトミーという術後出血のリスクが低い方法で行うことが多いですが、ポリープの大きさや数によっては、入院設備のある病院をご紹介させていただきます。
内視鏡室はブルーライト(青い光)を導入しています。リラックス効果と検査精度の向上に効果があります。
使用する内視鏡や処置具は、日本消化器内視鏡学会が定めているガイドラインに準拠した消毒衛生管理を実施しておりますので、安心して検査を受けていただけます。
大腸カメラを行うにあたり、腸の中に便が残っているとうまく観察できず病変を見落としやすくなります。そのため事前に下剤を飲んで腸の中をきれいにする必要があります。下剤を飲んでいる間はトイレが忙しくなります。移動が不安な方のために下剤専用の個室を3部屋用意しています。トイレも個室近くに3か所あるため安心して利用いただけます。下剤服用中に問題がありましたらすぐにスタッフが対応いたします。
また、使用するごとに室内や設備の清掃・消毒も徹底しており、感染対策に万全を期しております。
内視鏡のリカバリールーム(回復室)は、一般的にはカーテンで仕切られた簡易なものが多いですが、排ガスやいびきなどが気になる点です。当院の回復室は壁で仕切られており、プライバシーを保っています。また、それぞれに鍵のかけられるロッカーを完備しており、手荷物を収納でき、室内で着替えを行うことができます。それぞれの部屋は調光可能で、検査後眠いときは明るさを加減することができます。
1割負担 | 3割負担 | |
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大腸内視鏡検査(観察のみ) | 約2,500円 | 約7,500円 |
大腸内視鏡検査+生検※ | 約3,000〜5,000円 | 約10,000〜15,000円 |
ポリープ切除 | 約7,000〜12,000円 | 約20,000〜33,000円 |
※生検とは病変の組織を一部採取して、顕微鏡で確認する検査です
※内視鏡検査前の事前診察代は含まれておりません
大腸ポリープを切除した方は、医療保険の手術給付金の支払い対象となる場合が多いです。
保険会社にお確かめください。
検査前日
当院では質の高い大腸内視鏡検査を行うため、検査前日は専用の検査食を食べていただくようにしています。検査食はクリニックでご用意しております。夕食は21時までに済ませ、それ以降は水分(水、お茶、スポーツドリンクのみ)にしてください。前日は水分を多めに摂るようにして、下剤を服用してください。
検査当日
当日朝は、食事を摂らずにご来院ください。検査終了までは絶食となります。水分は糖分の入っていない水やお茶を十分お摂りください。定期内服薬は検査予約時の指示どおりに服用してください。下剤服用方法はご自宅で行う場合と来院して行う場合で若干異なります。予約時に詳しく説明いたします。
女性の方は金属のない下着を当日着用するようにしてください。
検査当日(ご来院後)
問診を行い下剤の服用や腸内がきちんときれいになったかを確認いたします。問題なければ検査着に着替え、ストレッチャーに横になっていただきます。
鎮静剤を注射しリラックスした状態で検査を受けていただきます。
※検査時間は10分〜20分ほどですが、ポリープの切除を行った場合などはさらに時間を要します。
検査終了後
検査終了後は、半個室のリカバリールームで少し休んでいただき、その後医師により詳細に結果説明を行います。検査で鎮静剤を使用した場合は、回復室でしっかり覚めるまでしばらく安静にしていただいた後に説明いたします。検査中に組織を採取して病理検査に出した場合は、後日検査結果をお伝えします(結果が到着するまで約2週間かかります)。
鎮静剤を使用した場合、車、バイク、自転車の運転はできません。
検査後の過ごし方や注意事項については、スタッフが説明いたします。
普段大腸の中には、便が溜まっています。大腸がきれいな状態でないと検査に時間が掛かり、正確な診断ができないだけでなく、検査が受けられない場合もあります。その為、検査前日から食事制限などの準備が必要です。
当院では質の高い大腸内視鏡検査を行うため、検査前日は専用の検査食を食べていただくようにしています。検査食はクリニックでご用意しております。夕食は21時までに済ませ、それ以降は水分(水、お茶、スポーツドリンクのみ)にしてください。前日は水分を多めに摂るようにして、下剤を服用してください。
素うどん、白米のお粥、豆腐、食パン、具なしのスープ、脂の少ない肉、ささみ、白身魚、はんぺん、じゃがいも、卵とじ、バナナ、プリン、ゼリーなど
脂の多い肉、ハム、こんにゃく、さつまいも、ラーメン、蕎麦、海藻類、ネギ、生野菜、漬物、納豆、みかん、揚げ物、キノコ類、豆類、ゴマ、アルコール、ココア、ジュースなど
※特にゴマなどの種や野菜、海藻などは腸内に残りやすいため、検査の数日前から摂取をお控えください。
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