鎮静剤を使用した苦痛の少ない内視鏡

内視鏡検査は、胃や大腸などの消化器官の健康をチェックする重要な手段ですが、多くの方々が内視鏡検査に対して不安を感じていると思います。内視鏡検査を過去に受けたことがある方の中で、「繰り返しオエッと感じた」「不快だった」という経験をお持ちの方は少なくないと思います。このような経験を持つ方には、「鎮静剤を使用した内視鏡検査」を推奨しています。
この検査法では、静脈経由で鎮静剤を投与し、リラックスした状態での検査が可能です。これにより、患者様は緊張を感じず、嘔吐反射も抑えられます。検査に対する不安や抵抗を感じる方、また経鼻内視鏡検査が難しい方に特におすすめです。

鎮静剤を使用した内視鏡検査をおすすめする方

• 以前、経鼻内視鏡検査で不快な体験をした方
• 内視鏡検査を初めて受ける予定の方
• 鼻の通りが狭く、経鼻内視鏡検査が困難な方
• アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎のような鼻疾患を持つ方
• 健康診断や人間ドックで精密検査が必要との指摘を受けた方

鎮静剤を使用した際のメリット

嘔吐反射の軽減

内視鏡の先端が喉の奥に接触すると「オエッ」という感覚が生じることがあり、これを「嘔吐反射」と呼びます。この反応により、多くの方が内視鏡検査を敬遠します。当院の検査では、麻酔を使用してリラックスした状態で検査を行うため、この反射をほとんど感じることなく進められます。

検査の正確性の向上

鎮静剤の効果で体の緊張が解消され、よりリラックスして検査を受けることができます。消化管の動きも落ち着くため、医師は胃の内部を詳細に確認できます。この結果、迅速かつ正確な診断が可能となります。

鎮静剤を使用した際の注意点

体調変化

鎮静剤を使用することで、頭痛、めまい等を感じる場合があります。
検査終了後は、薬の効果が完全に消失するまで回復室でゆっくりとお休みください。
高齢の方は薬の効果が強く出現しやすいため注意が必要です。家族や友人と共にご来院いただくことを推奨いたします。

検査後の注意点

鎮静剤を使用した後は、当日は車、バイク、自転車の運転ができません。鎮静剤の影響で反応時間が遅れ、判断力が鈍る可能性があるためです。
検査日には公共交通機関を利用するか、家族や知人の送迎でご来院ください。